大学の年内入試と大学生の学力の関係
10月27日付けの朝日新聞朝刊によると国公立・私立777大学のうち612大学で年内入試実施している大学は37%、11%が今後検討しているとの回答だったそうです。
そのうち「学力テストのみで合否を決める年内入試」に関しては7割が「反対」「どちらかと言えば反対」となっっているとのこと。
逆に「小論文や面接を含める」のであれば8割近くが「賛成」「どちらかというと賛成」となっています。
国公立大学は学力の保証は必要という考え方がある一方で、早期の学力入試を危惧する大学の意見が書かれています。
教室でも国立大学の推薦入試を受験した生徒は何名かいますが、入試問題自体が大学院で勉強するような内容の問題で勉強をとにかくしっかりしている人でないと合格には至らないレベルで「できなければ合格させません」というスタンスになっています。
一方の私大も年内入試での生徒確保と少子化に伴い受験者の学力低下の兼ね合いに苦労していることが分かります。
「6割が年内入試で進路決定」とよく言われますが日東駒専以上の大学に関してはまったく当てはまりません。
具体的な大学名は伏せますがJ以上が日東駒専、KLMがその下に位置する大学、N~Tは千葉県内の大学、U以下は千葉県内の医療系大学の受験種別入学者割合です。
データを比較してみて判断できることは以下の通りです:
・一般入試入学者の割合が高い(受験勉強で学力を高めて入学している人が多い)
・総合型選抜(学力テスト実施がないまたはあっても簡単な基礎学力的なもの)での入学者の割合が低い
・公募・指定校での入学者割合が高い(高校での勉強がしっかりできている証拠)
上記の大学に関しては学力的な担保があるので入学してからも「こんなはずじゃなかった」というレベルの授業はないはずです。
上位校に関しては付属系列校からの進学率も高くなっているのと各種推薦での入学者比率が少なく出ています。
年内入試の内容も学力検査を伴わない場合でもとにかく難易度が事前課題であっても高いのと合格者は定員分しか出さない傾向にあります。
逆に定員の3倍近く合格させている大学に関しては学力検査を伴わないことが分かりますので2極化が進んでいることがはっきりしています。
また卒業後の進路(就職先)に関しても事前に調べておくことでその大学の力が分かります。
入りやすいが就職実績が良い大学も調べていく中でいくつか見つかりますし、逆に学校推薦型で基準が高い>低いという2つの大学でも4年での卒業率と就職実績で逆転する大学もあります(これは理系大学になります)。
今後特に私大は入学者の早期確保傾向が顕著になると予想しています。
ただし相対的に見て「この人は入学後授業について行けるのかな」と心配する場合も出ているのが現状です。
そう考えると大学の経営上の問題はありますが「年内での学力テスト」は大事だと考えます。
医療系に関してはさらに2極化の傾向が顕著になっていますが、推薦入学者で基礎学力レベルのテストを課していても大学入試に近いレベルの問題ではないため、入学から卒業試験を経て国家試験までストレートに進める人が60%というデータも調べていく中で分かりました。
各大学の国家試験合格率は受験者に対する合格者の率になりますので、事前にしっかりとリサーチしておく必要があります。
千葉県の北部にある大学学部では年内の入試を基礎学力だったものから今年度は一般入試レベルに変更しています(小論文はそのまま)。
12月に学力年内入試を行うのであれば共通テストまで1か月とちょっとになりますし、実際1か月程度仕上げを早めて指導するだけになります。
また年内学力入試に関しては勉強している人しか受けないのと、その大学が志望校の一つであるという二つのフィルターがかかるので全員が受験するものではないということも言えます。
教室で一般受験する生徒も年明けにピークを持っていく人は年内入試は受験しません。
少子化が進む中で大学の数は変わらないという状況下でまず女子大の統廃合や共学化が進んでいます。
ただその傾向はここ数年で落ち着いて次の段階は都市部以外での大学の淘汰になると予想しています。
千葉県はすでにその傾向は出ていますし留学生比率が高くなっている大学がいくつかある点も気になるところです。
今後も各大学の動向は注視しながら分析を行い生徒指導を行います。
※イベントやキャンペーンは教室ごとに異なります