鎌取教室の大学推薦入試対策と指導②
昨日は大学入試でどのように対策を立てて指導しているかについての記事を書きました。
今日は東洋大学 国際観光学部 国際観光学科に総合型で合格した生徒さんの話です。

4月に入室された生徒さんですが、一般選抜とその前に行われる公募推薦、総合型選抜での受験を想定して指導を行いました。
昨年教室から1名東洋大の国際観光学部に一般選抜で合格していましたので情報はある程度持った上で対応できました。
・4~7月の指導
英語・国語・世界史の3科目で週単位での学習範囲を決めて受験勉強を開始しました。この時点での目的は評定を公募推薦基準以上にキープすることと他の大学も受験する可能性もあるため英語も2級は既に取得していますが力を付けることでした。
・7月後半から9月上旬までの指導
東洋大学の総合型選抜は事前課題+当日のプレゼンになります。この時期には大学の事前課題の内容が「自然遺産地域における諸問題と対策」でしたので、場所の選定と何について考察するかを決めてもらいました。
※2025年入試は総合型で昨年の公募形式の科目検査+その他審査を行うため内容が異なります
その上で参考文献を4冊ほど読んで知識を深めてもらい事前準備を行いました。
ちなみに僕も推薦で受験する生徒が読む本は全て読んでいます。
知識を共有した上で構成からから入りましたが、とにかく「問題が何か、最終的な対策は何か」が書いている途中でブレないようにすることを話した上で書いてもらったものを添削してディスカッションする形をとりました。
途中ディスカッションだけで良いのか、現地の方の話を聞かなくてよいのかという話になり生徒から現地の関係者に直接連絡を取り話を伺うなど自分から情報を取りに行ってもらいました。
入試のプレゼン時に6名で1グループになったそうですが同じようにフィールドスタディを行った人が他に2名いたそうです。
事前課題作成は細かい修正も含めると100回くらい行ったと記憶しています。
加えて学校の先生にも添削をしてもらったのでとにかく毎回文章がブラッシュアップされていく状態。
本人は「もう嫌だ」と言っていましたが受験後「もう嫌だっていつも言ってましたよね」と話したら「私そんなこと言ってません」と笑ってました。
添削の判断基準は他の受験生に関しても同じですが「考えずに一気に読めるか」です。
考える文章を作る人に多い特徴として「これそれあれどれ」のこそあど言葉を使うことが挙げられます。
「それ」が出たら前の文章にさかのぼって読む側は考えなければならず、相手に考えさせる・一気に読めない文章になってしまいます。
逆にこそあど言葉を使わないと文章作成能力は一気に高まっていくのですが、どういう文章にしたらつながるか、相手に伝わるかをしっかり考えるからです。
「この文章だと他の対策も考えられるけど」などかなりディスカッションを行いましたが、プレゼンで矛盾点を突かれないようにかなり細かいところまでチェックしました。
おそらくチェックしたワードや項目は30~40くらい。
公式資料のチェックも行いながら最終の仕上げを行ってもらいました。
・9月上旬以降の指導
出願したあとはプレゼン練習です。
グループでプレゼンを行うということは分かっていたので、事前に提出したプレゼン原稿の部数から面接官の質問が多いと判断されるのと受験者からの質問自体は過去データで突っ込んだものは出ないと推測できていまいた。プレゼンをとにかく徹底的に練習。時間も計測しながら笑顔で目をそらさずということを意識しながらプレゼン練習を行ってもらいました。
ちなみに生徒のスマホですべての練習は撮影、終了後再生して確認を行い抑揚が付くようにしていきました。
家でもお母さん相手にプレゼン練習したそうですが「家の方が厳しかった」そうです。
試験日の1週間前には完璧になっていたのであとは体調管理などにも気を付けてもらいました。
・10月以降の指導
10月中旬の入試以降は公募推薦入試の準備にすぐに入りました。
国英での準備を行いましたが時間は1か月半くらいですので早めに仕上げる必要があります。
勉強は順調に進んでいましたが学科試験は初めて行われるため倍率が読みにくい、併願可のため合格者が定員の何倍になるかなどわからないため赤本での準備を行いました。
適性と言っても神奈川大の給費生の例を見ると一般選抜の問題と変わりません。また国際医療福祉大の特奨生入試も一般選抜レベルの問題が出るので同じように出題されるだろうということは推測されました。
SNSで「8割取れたけど不合格だった」と書き込んだ人もいましたのでかなりシビアだったことがわかります。
※3月末の東洋大学の会見では定員578 人に対し2 万人が受験、合格者は4,194人で倍率は4.68倍でした
・合格発表
11/1の合格発表で無事合格しました。
事前課題の作成をしっかり行ってもらったこと、プレゼン練習も完璧になるまで妥協しなかったことが結果に結びついたと考えています。
1年前の卒業生からは「英語のクラス分けテストがあるけどできる人とそうでない人の差が激しいから頑張ってください」とメッセージもいただきました。
あまり細かすぎずに言うと、推薦入試で合格するコツは「迷わず一気に決める」「そのために文章を書き直すことを嫌がらない」だということです。
文章は書けば書くほど良いものになりますし面接も同じ。
ただし「やらないと受からない」のも事実ですのではっきり言うことはあります。
合格する人には同じ特徴があるということです。
※イベントやキャンペーンは教室ごとに異なります