今年の受験小論文のキーワード
連日暑い日が続きますが教室では夏期講習が滞りなく進んで、生徒の皆さんも流れに乗って学習できています。
高3生は評定の確認も進み数名は指定校推薦でのエントリー、総合型・公募の受験も視野に入っています。
僕も小論文などの指導を行っていますが、小論文に関しては「添削を終えたら完成形になるまで書き直してください」とアドバイスしています。
学校でも添削はしてくれますが問題は添削されたものは確認するけれど完成形にして書き直さないという点にあります。
3年前の秋に「小論文が書けない」と入室した高3生がいましたが別の予備校では添削された作文をそのままにしていたことが原因で不合格となっていました。
入室してすぐに「完成形まで書ききりましょう」とアドバイスをして、これは皆さんほぼ同じなのですが5回くらいまでは書き直すと完成形になります。
一部を直しても他の部分との整合性や文脈の修正が出ますので現実にはそのくらいの修正が必要になります。
課題に5回くらい取り組んでもらった結果、次の推薦入試では合格できましたのでとにかく「完成形まで書き直しましょう」ということになります。
小論文に関しては各学部・専門分野の知識を深く求める大学と、専門外というか総合的な範囲からテーマを出す大学もありますので傾向を把握することから始めることとなります。
個人的に注目しているのがカタカナ言葉・英語略称。
以下の言葉は今年の小論文のキーワードになりそうな気がします。
・SDGs(持続可能な発展目標)
・ダイバーシティ アンド インクルージョン
・ワークライフバランス などの労働環境
ダイバーシティとインクルージョンは「多様性と包括」、年齢・性別・民族・障がい・宗教など様々な考えや価値観をダイバーシティ(多様性)、それらを認め共生していくことがインクルージョン(包括)だと考えてよいでしょう。
実際ダイバーシティは小論文関係の参考書には載っていてもインクルージョンまで含んでいるものはまだ見たことがないので知識としては重要です。
SDGsに関しては17の目標がありますが、個人的には日経文庫の本が入門書としてはお勧めです。
数年前にキーワードとして着目されたフェアトレーディングもSDGsの一部に含まれます、というくらい幅広いものです。
ワークライフバランスは新型コロナウイルスの感染拡大を契機としてリモートワークが広まった昨年からの流れ、仕事とプライベートをバランスよく取りましょうという考えです。
その他着目したいのは「国民健康栄養調査」など公的機関の調査データですが、これはどこかの大学で必ず出ると言っても良いので資料自体はすべて目を通しておくことが良いかと思います。
例えばデータに目を通すと30~50代の人は平均睡眠時間が6時間前後の人が最も多いのですが、これは仕事と通勤で時間を取られているからということも見えてきます。
今日は3点キーワードを上げました実際にはそのキーワードの周りにはいくつかの関連事項がありさらにそれらの周りにも関連事項がありますので、全体的に知識を広げていくことでどのようなテーマで出題されても対応しやすくなります。
※イベントやキャンペーンは教室ごとに異なります